シャルロット・リベール「Beyond Final Fantasy」展

仮想世界の登場人物や動物キャラクターに扮する人たちを、日常風景を背景に撮影したポートレート作品2シリーズを展示します。
社会におけるカプセル化現象に着目し、テーマパーク、ゲーテッド・コミュニティなど 人工的な空間にユートピアを追い求める人たちをテーマに創作活動を続けてきたシャルロット・リベール。ベルギー国内はもとより、ヨーロッパ各国でも高い評価を得ている。最近は、仮想世界の人物や動物キャラクターに扮装して、理想の姿を追い求める人たちを収めたポートレート作品2シリーズを発表。本展では、 この2シリーズよりシャルロット自らが厳選した作品を展示します。
「Larp, Taking a Holiday from Everydayness」は、映画、ゲーム、バーチャル・リアリティなどの登場人物に扮して、実際にロールプレイングゲームを行うLARP(Live Action Role Playing)に傾倒する人たちを撮影した作品シリーズ。本シリーズは、2010年の9月から10月にかけて開催されたBreda Photo International Photo Festivalに出展し、好評を博した。
「The Furtastic Adventures of the Cabbit and the Folf」は、漫画やアニメに描かれる動物キャラクターの着ぐるみで全身を覆い、ファーリー・ファンダムの世界に身を投じる人たちを撮影した作品シリー ズ。
シャルロットの最新作となる本シリーズは、現在も進行中のプロジェクトであり、新たな被写体を求めて撮影が続けられている。
両シリーズとも、夢想キャラクターに成りきる姿からはパーソナリティを特定することはできないが、被写体が日常生活を営む空間を背景にして写すことにより、鑑賞者がその人となりを思い描くことができる手法を用いている。

2011年3月7日 – 2011年3月19日
場所 Flanders Center