クリス・パネクッケ「CONGO RIVER」写真展

10月10日(土)から、当センターにてクリス・パネクッケ(Kris Pannecoucke)の写真展「CONGO RIVER」を開催します。

© Kris Pannecoucke

コンゴ川は、中部アフリカに位置するコンゴ盆地を流れるアフリカ大陸で2番目に長い河川です。コンゴ民主共和国、タンザニア、ルワンダなどを経て大西洋へと注ぎこみ、その流域面積と平均流量は南アメリカ大陸のアマゾン川に次ぎ世界第2位の規模を誇ります。
ふたりの冒険家ヘンリー・モートン・スタンリー(Sir Henry Morton Stanley)とデイヴィッド・リヴィングストン(David Livingstone)の功績、そして小説家ジョセフ・コンラッド(Joseph Conrad)が、コンゴで過ごした自らの経験を元に描いた作品「闇の奥(Heart of darkness)」によって、この川の名は広く世界に知られることとなりました。
ヨーロッパに匹敵するほどの広大な土地を有するにもかかわらず、陸路のインフラが整備されていないこの地域にあって、コンゴ川は現在もなお交通の要として重要な役割を担っています。漁業が盛んな反面、密漁も多く、物資の輸送のみならず、違法渡航者にも利用されることもあり、あらゆることがこの川の主流と支流の流れと共に営まれています。
経済面は未開拓のままですが、およそ400万平方キロメートルに渡る広大な土地には、農業と水力発電によってアフリカ大陸の全土に利益をもたらす可能性をおおいに秘めています。
しかし、川の流れはいまだに荒々しく、その流域にあるコンゴ民主共和国は、人口過密、貧困、無法、腐敗などによる重荷も背負っています。

「CONGO RIVER」写真展では、こうしたコンゴ川と共に生きる人たちの姿をパネクッケがとらえたカラー作品シリーズを展示します。

会期:2015年10月10日(土) ~ 10月18日(日)
火〜金 10:00〜17:00 土・日・祝 12:00〜17:00
場所:フランダースセンター
共催 公益財団法人大阪国際交流センター

クリス・パネクッケ(Kris Pannecoucke)
アントワープ近郊のモルツェルを拠点に活動。アムステルダムを拠点とするフォトエージェンシー「Hollandse Hoogte」に所属し、主に雑誌向けドキュメンタリー写真の撮影および編集に関わる。撮影依頼を受け世界中を飛び回る生活を行う傍ら、自らの長期プロジェクトとして延長4700kmにおよぶコンゴ川をとりまく人々の暮らしを撮影し続けている。
彼の作品は、オランダ版ナショナルジオグラフィック、GEO 、ナショナルジオグラフィックトラベラーなどさまざまな雑誌で取り上げられている。また、ブリュッセル航空、アウディなど、数多くの企業に広告素材として写真を提供している。