池田扶美代×山田うん 『amness』

常に世界をリードし続けるベルギーのダンスカンパニー「ローザス」をアンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルと共に結成した池田扶美代は、ダンサーとして30年以上ものキャリアを有し、近年はアラン・プラテルやティム・エッチェルスなどヨーロッパの第一線のクリエイターと組んで、先鋭的な作品を精力的に発表しています。その彼女が次なる創作相手として初の日本人ダンサー・振付家の山田うんを選び、新作「amness」(アムネス)を共同創作しました。
使用曲はJ.S.バッハ「パッサカリアとフーガ」などのオルガン曲。音源はオルガンではなくブリュッセルを拠点に活動する音楽集団BL!NDMANによるサックス五重奏を使用し、バッハの持つ壮麗さ、誠実さ、そしておおらかさを2人の身体だけで見事に体現しています。今秋オーストリアにて開催される国際フェスティバル「Steirischer Herbst Graz」にてワールドプレミアを迎える本作。日本とベルギーを拠点に第一線を走り続けるトップダンサーふたりによる奇跡のデュオをお見逃しなく。
池田扶美代と山田うんによる製作記録ブログは日々更新中です。

公演日:2013年10月18日(金) 19:30 開演、10月19日(土) 16:00 開演、
10月20日(日) 16:00 開演
会場: KAAT 神奈川芸術劇場 〈中スタジオ〉

写真 © Hirohisa Koike

池田扶美代
1962年大阪生まれ。1979年モーリス・ベジャールのムードラ(ブリュッセル)に入学。同校でアンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルと出会い、1983年共にローザスを結成。ローザスの多くの映画やビデオ作品にも参加し、ジャンルを超えて活動を広げる。2007年以降は自身の作品も創作。アラン・プラテルとベンヤミン・ヴォルドンクと共に創った「ナインフィンガー」が2010年に、イギリスの演出家ティム・エッチェルスとのコラボレーション「in pieces」が2012年に、日本でも公演された。

山田うん
器械体操、バレエ、舞踏などを学び、1996年から振付家として独自の創作活動を始める。2002年にCo.山田うんを設立。現在はダンス作品のみならず、多方面にわたり身体を媒体とした活動を展開している。

写真 © Guy Kokken

BL!NDMAN
1988年にサックス奏者エリック・スレイへム(Eric Sleichim 1958生まれ) が設立し、今年25周年を迎えるブリュッセルを拠点にするミュージックアンサンブル。今回「amness」(アムネス)に参加した「sax」演奏のほか、若手による「drums」、「 strings」、「 vox」と合わせた4部門の集合体として、他分野との境界線を模索しながら新たな演奏手法を生み出している。チューバックスとエレクトロニクスを融合することで驚異的な演奏法を生み出し、バッハの時代の巨大なパイプオルガンの重低音まで再現している。