アントワープの劇団HETPALEIS(ヘットパレイス)は、劇場に足を運ぶ機会の少ない子供たちに演劇の魅力を伝えようと、俳優たちが各地の学校を訪れて教室で演目を披露するという独自のプロジェクトを行っています。
観客との対話を大切にすることにこだわり、生徒と間近に接する公演スタイルは、HETPALEISを措いて他にはないでしょう。

今回は、日本の子供たちにもその魅力を知っていただこうと、HETPALEISの主要俳優が来日して、関西の学校で「父親ペンギンと卵」を演じます。

「皇帝ペンギン」などペンギンにまつわる映画を観たとき、まるで人間のようだと感じることがあります。実は、ペンギンと人間の生態は類似する点が多いのです。「父親ペンギンと卵」は、ペンギンの姿を通して男女の出会いから、恋愛、子作り、出産に至るまでの過程を描きながら、「生まれる前の自分はどこに存在するのか」「親は運命で決まっているのか」という哲学的テーマも盛り込まれた物語です。
物語は2羽のペンギンの会話で構成され、詩とユーモアを交えて滑稽に展開し、意外な結末を迎えます。
また、皇帝ペンギンは、産卵を終えると雌が餌を求めて海に出て行き、雄が卵を温めて孵化させるため、男と女の役割についても考えさせられる内容になっています。

「父親ペンギンと卵」は、Heleen Verburg(ヘレ―ン・フェルブルフ)が1996年にフローニンゲンの青少年演劇グループDe Citadelのために書いた作品です。教室を舞台にすることを前提に作られており、これまで数多の教育現場で公演を重ねてきました。

今回、ペーテル・デ・フラーフが演出を担当し、女優Brechtje Louwaard(ブレヒチェ・ラウワールド)と男優Tristan Versteven(トリスタン・フェルステーフェン)がペンギンのカップルを演じます。