今日では、表現主義やシュルレアリスムといった20世紀を代表する芸術運動の先駆者として、高く評価されています。油彩作品に注目が集まりがちですが、版画家としても優れた技量を持ち、数多くの作品を残しています。油彩作品が批判されていた頃でさえ、版画作品は高い評価を得ていました。また、独特の幻想世界も、もともと版画作品が育んだものだと言われています。
姫路市立美術館では、油彩、素描、版画など70点のアンソール作品を所蔵しています。本展では姫路市立美術館のコレクションを中心に、アンソールの主要な版画を一堂に展示し、また彼の作品に影響を与えた画家と版画家の作品も展示します。総出品点数は約130点を予定しています。
主な出品作品:
カテドラル
キリストのブリュッセル入城
ホップフロッグの復讐
天使と大天使たちを鞭打つ悪魔
版画集「愛の調べ」
骸骨としての自画像(兵庫県立美術館蔵)
参考出品 油彩と素描:
薔薇
果物、花、裸にされた花
オステンドの女
商人を神殿から追い出すキリスト(以上 姫路市立美術館)
キリストの誘惑(伊丹市立美術館)
回復期の女(伊丹市立美術館)
2010年3月13日 - 2010年4月11日
場所 姫路市立美術館 企画展示室